【本】『悪性リンパ腫』について書かれた2020年発売の2冊

「悪性リンパ腫」についての本を紹介します。胃がん、肺がんなどの固形がんを説明した本は多いですが、血液のがんをわかりやすく紹介した本はそれほどありません。

がんと診断されると動揺してしまいますが、正しい知識を得ることで幾分不安が解消され、病気に向き合う気持ちも生まれます。担当医と治療方針を決めていくうえでも、現実と向き合う意味でも、一通りの知識を得た方がいいと思います。

情報量は、【情報収集】で紹介している各種ホームページの方が詳しいですが、手軽に確認出来て周囲の人にも知識を得てもらうためにも、本を1冊持っておいて損は無いです。

薬や治療方法の進歩もあるので、最近発売された本の方がお勧めです。

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”血液のがん”について書かれた本

「血液がん」の本は、悪性リンパ腫、白血病、多発性骨髄腫の3つについてまとめて書かれているものが多いです。今から買うなら下記2冊のどちらかがお勧めです。

血液がんの本

どちらも2020年に発行された本で、図を使いながら見やすくまとめられています。悪性リンパ腫に関するところしか見てませんが、内容的には同じようなことが書かれています。ただ、まとめ方が少し違うので、それぞれの特徴を紹介します。

血液のがん 悪性リンパ腫・白血病・多発性骨髄腫

書籍情報

  • 発売日 : 2020/2/21
  • 単行本: 144ページ
  • 監修:埼玉医科大学総合医療センター血液内科教授 木崎 昌弘
  • 出版社:主婦の友社
  • 価格:1,650円(税込)

CONTENTS

  • 感染予防・日常生活の注意など(患者さん、家族、見舞いの人)、 医療機関の選び方、血液のがんの医療費
  • 第1章 悪性リンパ腫ってどんな病気?
  • 第2章 白血病ってどんな病気?
  • 第3章 多発性骨髄腫ってどんな病気?
  • 番外編「血液のがんの疑いがあります」と言われたら

「病気のしくみが複雑で難解といわれる「血液のがん」を図解を用いわかりやすく解説。
新薬が登場し治療法が格段に進化しています!」

おすすめポイント

巻頭のところはカラーで、第1章以降は、赤と黒の2色刷りです。

この本のおすすめは巻頭のカラー部分。まず代表的な血液のがんの血液細胞写真が出てます。あぁ、確かに検査結果でこんな写真見せられたという写真です。

そして、入院の注意や見舞いの注意点、医療費のイメージや自己負担限度額による高額医療費制度の説明もあります。

本のまとめ方は、悪性リンパ腫、白血病、多発性骨髄腫ごとに章が分かれているので、悪性リンパ腫であれば1章だけ読めばいいのでわかりやすいです。

ウルトラ図解 血液がん(オールカラー家庭の医学)

書籍情報

  • 発売日 : 2020/2/27
  • 単行本 : 160ページ
  • 監修:自治医科大学教授 神田 善伸
  • 出版社:法研
  • 価格:1,650円(税込)

CONTENTS

  • 第1章 血液のがんとは?
  • 第2章 血液のがんの症状と診断
  • 第3章 血液のがんに用いる治療法
  • 第4章 各種の白血病の治療
  • 第5章 各種の悪性リンパ腫の治療
  • 第6章 多発性骨髄腫の治療
  • 付録 退院後の生活上の注意

「治療の第一歩は正しい知識を得ることから。白血病、悪性リンパ腫、多発性骨髄腫を中心に、基本的な知識から最新の治療法までを解説。」

おすすめポイント

オールカラーなので、図での説明が非常にわかりやすいです。

こちらの付録は、退院後の生活についてです。

悪性リンパ腫の説明は上の本と大差ありませんが、章の分け方が異なっており、この本は1章から3章までは3つの病気がごちゃ混ぜに書いてあります。治療だけが病気ごとです。そのため、血液がんっぽいけど何かわからないという段階なら良いのですが、悪性リンパ腫と確定した時点で読むと3章までは読みにくいです。

治療以降を重視するならこちらの本がいいです。

まとめ

巻頭と巻末の付録ページ的なところを合わせてくれると完璧な1冊になるのですが・・・。章分けは上の本、オールカラーは下の本、一長一短です。

どちらか1冊と言われれば、上の本かな。病名確定後であれば病気ごとに章が分かれている方が便利です。まだ治療前だと入院後のことより入院のことの方が気になるという点も。

ただし、本を読むのが苦手な方は、オールカラーの2冊目の方が読み進めやすいかもしれません。

長い付き合いになる病気なので、手元に1冊持っておくと便利です。

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