先日、確定申告が完了しました。還付申告なので1月に入れば可能です。私は、マイナンバーカードを利用したe-Taxでの還付申告をしているのですが、マイナンバーカードと言えば、2021年3月から健康保険証利用が可能となります。
定期的に通院していることもあり、登録するメリットがあるのか調べてみました。
マイナンバーカードの健康保険証利用
健康保険証が無くなるわけではない
これは私も思い違いをしていましたが、マイナンバーカードの健康保険証利用を開始したからといって、従来の健康保険証が無くなるわけではありません。
あくまでも代用できるということです。
今までは初診時や月に一度、健康保険証を提出していたと思うのですが、マイナンバーカードを読み込んでもらうことでその代わりになります。
もう一つ注意点があり、すぐに全ての医療機関で利用できるわけではないということです。
専用の読み取り機器が必要なので、サービスに申し込んでも、自分の通っている医療機関・薬局でシステムを導入してもらわないと使えません。
「令和5年3月末には概ね全ての医療機関等での導入を目指す」という方針のようですが、個人医院などは導入まで時間がかかりそうです。2021年1月24日時点で約23万施設のうち25%ほどしかカードリーダーを申し込んでいないようです。
どの医療機関・薬局が対応するのか不明ですが、対応する医療機関・薬局の一覧は厚生労働省・社会保険診療報酬支払基金のホームページに掲載予定とのことです。
申し込みを検討する前にこの2点を理解しておいてください。
メリットは?
悪性リンパ腫とか大きな病気の場合、そこそこ大きな病院に掛かっていると思うので、システムの導入は早いと思います。問題は、導入されたとして利用するメリットがあるのかということです。
マイナポータルでの説明
- 就職・転職・引越をしても健康保険証としてずっと使える
- マイナポータルで特定検診情報や薬剤情報・医療費が見られます
- マイナポータルで確定申告の医療費控除がカンタンにできます
- 窓口への書類の持参が不要になります
就職・転職・引越をしても健康保険証としてずっと使える
これはそれほど機会が無いと思うのでどうでもいい感じ。従来の健康保険証は残るので、結局のところ手続きは必要です。
マイナポータルで特定健診情報や薬剤情報・医療費が見られます
これもほとんどメリットに感じられません。定期通院で行っている血液検査結果とかも登録されればメリットかなと思うのですが。
これとは別に、医者が患者の同意を得て健診結果などの情報を確認できるというのもあるようです。これは医者からしたら診断に使える情報が増えるのでメリット?患者も正確な診断をしてもらえるならメリット?
マイナポータルで確定申告の医療費控除がカンタンにできます
マイナンバーカードを使ってe-Tax申請をしている人は便利になると思います。今年は集計用シートに1件ずつ打ち込んでいたので数が増えると手間でした。
ただ医療費控除を申請する場合限定だし、家族分などはどうやって取り込むんだろうという疑問は残ります。
昨年は検査や手術を色々としてギリギリで医療費控除対象になって集計しましたが、今は経過観察中なので治療に入らない限りは超えない気がします。
窓口への書類の持参が不要になります
高額療養費「限度額適用認定証」などが対象となるようです。自動適用されて申請が不要になるという感じでしょうか。
今のところ利用したことはありませんが、治療に入れば対象になるかもしれません。どれぐらい手間なのかピンと来てないのでどの程度のメリットなのかわかりません。
メリットのまとめ
確実に医療費控除対象になるとか、高額療養費の対象になる可能性が高いのであれば代用するメリットはありそうです。
他にも、顔写真付きのマイナンバーカードの方が紛失時の悪用リスクが低いというものメリットと思います。個人的にはこれが一番のメリットかも。
デメリットは?
今のところ唯一のデメリットと思われるのは、
- システム導入した機関でしか使えない ⇒ それ以外の医療機関・薬局を利用する場合、マイナンバーカードと健康保険証を両方持ち歩く必要がある
これくらいです。システムの導入が進めばデメリットは無くなっていくと思われます。
なかにはマイナンバーカード自体を作りたくない、個人情報を収集されたくない、紛失した時にどうなるか心配という人もいるでしょう。
私はマイナンバーカード普及を推進しているわけでもないので、持ちたくないという人がいても仕方ないと思ってます。しかし、個人情報について言えば別に持たれて困るほどのものはない、そもそもネット履歴の個人情報の方がよっぽど大きいでしょと思うし、紛失については、顔写真のない健康保険証の方がよほど悪用リスクが大きく、顔写真付きのマイナンバーカードは悪用が困難と思います。そもそもマイナンバーカードはデータ保管庫のカギでしかなく、カード自体が持っている情報は限られるのです。
よって必要以上に恐れることは無いと思います。
少なくとも紛失した場合の危険性は、顔写真のない健康保険証の方が高いと思います。
利用申し込み手順(登録方法)
マイナンバーカードを持っていても登録しないと保険証代用として使えません。登録のために必要なのは以下の内容になります。
- マイナンバーカード取得済みであること
- マイナポータルにアカウントを開設
- マイナンバーカードの保険証利用申請
マイナポータルはマイナンバーカード利用のベースとなるオンラインサービスです。e-Taxとの連携などもマイナポータルからになります。
マイナポータルはこちら
下記3点を準備すれば登録自体は簡単にできます。
- マイナンバーカード
- 読み取り機器(ICカードリーダ or 対応スマホ)
- 利用者証明用電子証明書用暗証番号(数字4ケタ)
まとめ
大きな病気で通院している場合、通っているのは大病院が多いと思ので、システムの導入は比較的早く進むと思います。
ただ個人医院となると、導入メリットもあればデメリットもあるのでしばらく様子見になるかもしれません。そもそもお役所とか病院はデジタル化の遅れている業種です。
私はマイナンバーカードを持っているし、e-Taxでの確定申告も利用しているので取りあえず申し込んでみましたが、そうでなければしばらく様子見でもいいかもしれません。
とはいえ、やっと動き出したデジタル化の流れで行くと、いずれ利用することになる気はします。システム導入の手間や維持コストがかかる病院はメリットもデメリットもありますが、個人レベルだと利用することに大きなデメリットは無いと思います。
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